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 1-3 「西藤式」投の体系


大学に入学後始めた円盤投げは、日頃あまり人に教えてもらう機会がなかったので、自分で考えることが多かった。陸上競技は元来、競争することが本意であるが、ただ自分の練習をして記録を伸ばさないといけない。そのためには、その原理・原則を自分で確立しないと、指導する立場になったときに選手の疑問に即答できないのである。このことから、自分は選手ではあるが、時には自分自身のコーチになり、自問自答をしながら練習していた。このことが、記録更新にも役立った。また、卒業後も長年にわたり、実際に選手を指導したデータをもとに、独自の指導方法を編み出し、男女、初心者から日本記録保持者にいたるまで、幅広い層に適用してきた。


下図(現代・体育スポーツ体系第一三巻、陸上競技(砲丸投げ)、pp.164、1984、講談社)はその体系をまとめた一例である。