「宏峯への道」目次へ戻る

 2-7 にんにくの思い出


ときどき、外食して帰ったとき「何食べてきたの?」と妻から question がある。そんなときは決まって中華料理・焼き肉等が多い。西洋料理の味つけのポイントも、にんにくの使い方にあるように聞いている。にんにくは、料理には欠かせないものである。


ねぎ、たまねぎも大好物で、料理も簡単ですぐに食べられることもその理由の一つである。「ねぎ」は関東と関西では大きく違う。今では、昔食べたものを再び食べたくなる年頃なのでしかたないが、何といっても田舎の「味」である。うどんの具として細ねぎが入っていた事を夢に見るくらいである。「玉ねぎ」は学生時代、バラ肉(小切れ)と一緒に油で炒めて食べた。時には、その上に玉子を割って、醤油と唐辛子で味付けし、一緒にかき回す。飯の上に乗せることもあった。


「にんにく」は学生時代はじめて食べたものであった。臭いけれど馬力は付くと勧められた。餃子は高かったので、にんにくをそのまま細くして紙に包んでラーメン屋まで持っていって上にふりかけて食べたことさえあった。また、そのまま焼いて、皮をむいて食べたこともある。通学電車の中でかなり臭かったのであろう、人が通路をあけてくれたことを思い出す。


一般に、にんにくそのものは栄養価は低いが触媒的な働きをし、身体が暖まる食品の一つであるといわれている。私は、寒い国の人がこれを好んで食べているので実践の中の知学であることから信じて食べている。この類の食べ物は根菜の一種で、地面のエネルギーの蓄積物の実勢として何処からか力がわいてくることを覚える。


みんなが知らず知らずのうちに食べている。フランスの高級料理でも隠し味はこの「にんにく君」に頼っているのだ。臭いからといって軽視しないように。